買えたけど買わなかった馬グランプリ 序章 ~2015年産のシルクホースクラブ編とテレビでのAD時代を思い出したらテレ朝にムカついてきた編~
小生は窓際リーマン。いつクビにされてもおかしくない。
だが誇り高き窓際リーマンとして決めていることがある。それはいつ何時クビを言い渡されても、笑顔で受け入れること。
そしてできるだけそうならないように、給料には文句を言わないこと。
これを10数年の間、頑なに守ってきた。
□ 誇り高きリーマンとして生きるための強さを身につけたAD時代
この掟は、10年以上前、テレビのAD時代(在籍半年)に制作会社出身のディレクターにブチ切れて携帯電話の電源を切り、そのままテレ朝を脱出してニートになった時に決めた。
会社様は給料と社会保険を出してくれるだけでありがたい存在です。
だがテレビ局で制作会社経由で働くこと。そこに救いはほとんどない。
小生の場合は、テレ朝への未清算の立て替え払いが、30万円くらいある。
収録準備のために、深夜の六本木のドンキホーテで、タクシーで3往復して買い込んだ備品代などである。
ドロンした後に電源を4日ぶりに入れてしまった事で最後に挨拶に行った時に、「清算はもういいよな」となってしまったのだ。
言っても在籍期間は3-4ヶ月のため、立て替え口座が未登録なままとっととドロンしため申請もできなかったのだ。
そして制作会社の上司に連れられ、晴れ晴れとした表情で最後の挨拶に行った時のこと。
あまりにもすっきりした表情だったことがテレ朝のお偉いプロデューサー様の癪に障ったのか「君は負けたんだよ」と言われた。何をいわんや、と何も感じず、そうすか?と返した自身を誇りに思う。
そんな事を言っていたプロデューサー様も10年以上たった今、当時の期待ほど活躍できていないようである。噂を信じるとすると、制作会社からのキックバックで甘い汁吸ったら向上心もなくなるのだろう。
「君は負けたんだよ」に加えて「勝ち試合だったのにな!」というノシをつけて謹んでお返ししたい。
それにしても20時間/日 休みなく働いて、給料は18万で保険なし。痔になっても、病院にもいけやしない。制作会社との契約書もなかった。格差社会の縮図がそこにはあった。
小生は就職活動を忘れ、なんとなくで入ってしまったことで、ドロンする事に躊躇はなかったが、テレビが好きで、夢を追って下唇を噛みながらしがみついている若者もいるだろう。若者の夢を食いつぶす世界は虫酸が走る。
加えてADはADでしょうもない方々も沢山見た。底辺であるにも関わらず、テレビ局にいる、芸能人がすぐ近くにいる、ということで勘違いをする諸先輩方も多かったのである。
虎の威をかるなんとやら。底辺のくせに取材対象や後輩に偉そうにすることは大変恥ずかしいことである。
結局、ドロンのきっかけとなったディレクターは、小生以前もADを何名も飛ばしていて、次のADも飛んでしまい、結局クビになったそうである。次についたADは真面目で夢を持ったヤツだった。最後に「死んでお詫びします」と言い残して去ったそうである。(無事だったことも添えさせていただく)
そして所属していた制作会社の良くしてくれた上司も程なくして制作会社をやめたと聞いた。
結局登場人物全員敗者か。
ただ優秀な人、良い人ももちろんいて、その方々の仕事のスタンスは今でも役に立っている事は補足させていただく。
□ そういえばその後の選択を誤まらなかったナイスな決断もあった
ドロン後のニート時代にADの先輩から謎な社長を紹介され会社の立ち上げと出資を誘われたのだが、嫌な予感がして見送ったこともあった。
結局その立ち上げられた会社は数年後社長、従業員もろとも逮捕されていた。
フゥ~~~~。危機一髪。
見切りを早くすること、嫌な予感には従うこと、この勝負事の基本でもある、この2つの決断が正解だったことは、その後の人生にとって非常に有益であった。
□ 話がだいぶそれたが、ここからが本題
そんな底辺(AD)⇨瀬戸際(詐欺会社見送り)をいう経験を経て、窓際リーマンに大出世した小生であるから、調子にのるのは危険と一口馬主を始める際にもルールを決めた。
それは本当に欲しい馬のみに出資することである。手前味噌ではあるが、今の所ある程度守れているように思う。
これは良いことか悪いことか。時に良いことでもあり悪いことでもある。
ということでこの掟を作ってよかったのか、2015年産のシルク募集馬を振り返ってみたい。締めて4頭。
当時は実質初年度ということもあり、抽選などの勝手がわからなかったこともあるが、錚々たる面子も含まれている。
悩んでいた時期の写真とともに振り返ってみたい。
思えばテレ朝への立て替え分で全頭買えたな~。。
アーモンドアイ 様
抽選だったので詮無きではあるが、当選率は5割強。買えたけど買わなかったの趣旨にギリギリマッチするだろう。
好きだったフサイチパンドラであること、馬体もよく見えたことからも悩んだことは悩んだ。
が、当時は目指せ1勝だったため、新種牡馬のロードカナロアであることと、フサイチパンドラの繁殖能力に疑問を持ったことがお見送りの決め手。
自身の出資馬がその世代の一番馬であって欲しいというのは誰しもの願いだろう。小生は同じ時期に勝ち上がったアーモンドアイに対して、出資叶ったプリモシーンにそれを抱いた。
プリモシーンのフェアリーステークス勝利に湧いた翌日、これまでの人生の流れからアーモンドアイが勝つことを予感。そしてその予想通り圧巻の勝利。
桜花賞も持っていくと思いましたよ。
出資者の皆様おめでとうございます!
ブラストワンピース 様
この馬はずーーーーっと気になってはいたが、最後の決め手に欠けたこと、ダイアトニックのキャンセル募集を信じて見送った結果、毎日杯を勝ち、ダービーへの出走を予定している。
ハービンジャー初年度産駒のベルーフのゴムまりのような馬体に惚れて以降、ハービンジャーには注目していたにも関わらず、なんてこった。
ダノンミレミアムも一頓挫あり、小生の人生の流れからもダービーを制覇しても何も驚かない。
ゆりかもめ賞でのパドックは圧巻だったし、出資馬のキングスヴァリューに至っては弾き飛ばされるという憂き目にあった。
ハービンジャー産駒ということもあり、息の長い活躍も期待できる。
出資者の皆様おめでとうございます!
ヴィグラスファイア 殿
募集段階で胸前の発達した筋肉に惚れ込んだ。毎夜毎夜、満口になるまで自身と戦っていた。壮絶な戦いだった。。満口になるまでは過呼吸になりそうであった。
この馬はキューグレーダーを尻目に早期デビューを果たし、2着。当時まだ未勝利であった小生は、なぜ戦ってしまったのか!?と地団駄を踏んだものである。
勝利は2018年2月まで待つことになり、現在は軽度の骨折もしてしまった模様。
とはいえコツコツ稼ぎそうで、出資金の回収は高い確率でできるだろう。
心から今後の健闘をお祈りしています。
グロンフォール 殿
大きすぎる馬体を嫌って見送り。事あるごとにハーツクライの牡馬がこの価格で!?お買い得では!?と悩んだが、薄目で見る程度に留め見送り。
新馬戦1.8秒差の圧勝は圧巻だった。
大差圧勝とダート戦勝利いうのが小生の一口馬主次なる目標に含まれている。が、もし出資していればデビュー戦でそれを叶えてくれていた馬であった。
心から今後の健闘をお祈りしています。
カラレイア ちゃん
アーモンドアイの母フサイチパンドラと同じく母ベッラレイアも好きだった馬。これも申し込み寸前までいった。が!首の細さがどうしてもアンバランスに見えて、また繋が気になりすんでのところで見送った。記憶が確かならば、平田調教師がこの馬でオークスへ、的なインタビューを会報で読んだあたりが、ガマンのハイライトであった。
デビュー戦11着後骨折療養中。調教も進んでいるようだし、まずは1勝を目指して頑張って欲しい!
オルボンディール ちゃん
純粋に馬体が気になりずっと出資を悩んでいた。年が明けて、育成牧場の方がオススメされていたあたりで、申し込みたくて気が狂いそうになった。結局、ステイゴールドの牝馬であること、適性が分かりづらかったことを嫌ってガマン。
現在3戦して未勝利。毛色といい、適性の掴めなさといい、なんとなくモーリーファに通ずるものを感じるので、勝ち上がって欲しい!
改めて思うとアーモンドアイ様は抽選でもある上に、票読みも良くわからなかったことから止むをえないとして、
ブラストワンピース様の見送りは痛恨であった。
シルクホースクラブの会員皆々様にとっても同じ気持ちの方もいらっしゃるのではないだろうか。
とはいえこれも一口馬主人生。
いつか手頃な価格でダービーに出走できる馬を持ちたいものである。
そしてこの4頭は、これから馬券で稼がせてくれることを祈ってやまない。
次回、2016年産の買えたけど買わなかったグランプリをお送りしたいと思う。