気まぐれな興奮と白いモヤが一口馬主の醍醐味。パラダイスリーフとモーソンピークに感謝の想いを伝えたい
パラダイスリーフとモーソンピーク、どちらも思い入れの強い馬だ。出資金が高額だったこともあるが、ともに形は違えど、大きな期待と大きな落胆、そして大きな喜びをくれた馬だからだ。
どちらも怪我からの復帰戦という点も共通していた。
振り返ると出資馬対決は過去 に2回あった。
一度目はダービー卿チャレンジトロフィーのプリモシーン VS ダイアトニック。
このレースはとにかく舞い上がっていた。重賞での出資馬対決。
出資頭数がそこまで多くはない小生にとって、二度とないかもしれない、フェスティバルのようなものだ。
二度目はモーソンピーク VS ピラミッドムーン。
6月の未勝利戦ということもあり、なかなか痺れる状況下での対決。どちらもそこまで期待していなかったが、結果はモーソンピークが優勝。テレビの前で失神しそうになった。
そして今回。
結果はパラダイスリーフとモーソンピークでワンツーフィニッシュ。
最良の結果は同着とすると最善の結果と言えるだろう。
最後の直線、モーソンピークが勝ったと思った次の瞬間、風のように一頭の馬が飛んできた。その時は一体何が起ったのか理解できなかったものの、ただ勝負服はシルクであることは微かに認識できていたので、とにかくポジティブなことが起ったということだけは理解できていたと思う。
ゴールの瞬間、横山武史騎手が鞭を振り下ろすアクションでパラダイスリーフが勝ったことを朧ながら理解し、深呼吸した後に押し寄せてくる、この感動が届けとばかりに、立ち上がり、とにかく拍手をし続けたことは覚えている。
ただ、どうしてもパラダイスリーフが飛んできた瞬間の姿は思い出すことができず、記憶の中ではレースの映像の上に、何か白いモヤがかかっているのだ。
多分何か得体の知れない脳汁が出ていたのだろう。思えばプリモシーンの東京新聞杯でも記憶に白いモヤがかかっている。
あぁ、このために一口馬主をやっているんだな、と実感する。
このいつ訪れるか分からない、気まぐれな興奮を求めて一口馬主をやっているのだ。
馬生に寄り添い、そのストーリーを追い続け、牧場に会いにいったり、レースに応援に行く。熱烈なファンだからこそ味わえる、この興奮。
そして、両馬の熱烈なファン故に、パラダイスリーフの復活が讃えられるのが嬉しいのと同じくらい、モーソンピークの頑張りも嬉しく、そして悔しくも思う。
そして今、レース映像を振り返りながら、2頭ともどうか無事であって欲しいと心から願う。
関係者の皆様、本当にありがとうございました。そしてパラダイスリーフとモーソンピーク、また会いましょう!
少し酔った。もうこんな時間だ。さぁ心地よく眠ろう。